中学校の卒業が近づき、卒業文集の執筆期がやってきました。しかし、何を書いたらいいか迷っていませんか?
過ぎ去った中学三年間で、何が起こったのかを振り返ってみましょう。
実際に書こうとすると、何も思い浮かばないという人も多いでしょう。おそらく、クラスメイトも同じように頭を悩ませているはずです。
ここでは、中学生のための卒業文集の書き方、具体的な構成の方法やタイトルの選び方について解説します。
中学卒業文集の作成方法
中学卒業記念文集の作り方におけるポイント、アイデアの出し方、そして構成方法を紹介します。
記念文集作成のポイント
記念文集を作成する上でのルールは特にありませんが、自由度が高い分、方向性を見失いがちです。
スムーズに筆を進めるためのポイントは、テーマ設定の明確化にあります。中学時代の経験や当時の感情を思い返しながら、出来事を振り返ってみましょう。
また、卒業時に思い描く自分の未来の夢も、記念文集にふさわしいテーマとなるでしょう。
記念文集で取り上げる素材の選び方
記念文集のテーマ選びに最適な素材は何でしょうか。それは、学校行事、クラブ活動や委員会活動など、学校生活での特別な経験になります。
クラスメイトと共有した学校生活の中で多くの記憶があります。
主な行事・イベント
中学生活の3年間で経験したさまざまな行事やイベントを振り返ってみましょう。
準備や参加を通じての経験を一つ一つ思い返してみてください。
・修学旅行
・文化祭
・体育祭
・中間・期末試験
・高校受験・受験勉強
クラブ活動と委員会
中学生活において、クラブや委員会活動は重要な役割を果たしています。各学校で提供されているクラブや委員会の種類は様々です。
どのクラブや委員会に参加していたか、その活動内容を振り返ってみましょう。
・体育会系(サッカー、野球、ソフトボール、バスケットボール、バレーボール、陸上競技、柔道、ラグビー、テニス、卓球、水泳など)
・文化系(吹奏楽、合唱、美術、演劇、写真、書道、放送、アニメーション、天文、生物、料理、華道、手芸、英会話など)
・委員会活動(生徒会、風紀委員、体育委員、保健委員、放送委員、図書委員、美化委員、飼育委員、新聞委員、給食委員、園芸委員など)
日常の学びと楽しみ
行事やクラブ活動だけでなく、日々の学校生活自体が多くの楽しい時間を与えてくれました。それらは、今いるの友人や学校生活が自然に存在していたからこそ生まれたものです。
今まで過ごした時間を思い返すと、当時の感情や考えが懐かしく感じられるはずです。
未来への一歩
中学校を卒業すると、私たちの進路はさまざまな方向に分かれます。目指す夢や目標に向かってそれぞれが歩む道は異なります。
将来に対する夢や願いは人それぞれで、なぜその夢を持つようになったのか、どのようなきっかけがあったのかを細かく丁寧に記述すると良いでしょう。
中学卒業記念文集の組み立て方
卒業記念文集を執筆する際、テーマが定まっていても、実際にどこから手をつければ良いのか悩むことがあるでしょう。
そのような場合、まずはテーマに基づき、文章の大枠となる構造を策定することが推奨されます。
文章の構成を考える際には、起承転結の四段階を心掛けると、内容に流れが生まれ、読みやすい文章が完成します。
起
「起」は、文の開始部分です。卒業文集の序章では、何に焦点を当てて書くのかを概説すると良いでしょう。
たとえば、執筆するテーマを明らかにした後、そのテーマを選んだ動機や理由を述べます。記憶に残る出来事だったから、考え方が変わった瞬間だったから、新たな発見があったから。
執筆の動機は何でも構いません。
承
「承」部分で、話の中心へと進みます。
ここでは、特定のエピソードやその際に体験した感情を具体的に描写します。その瞬間の情景を振り返り、自分の周囲にいた人々や、誰かが発した言葉があったかを思い出してみましょう。
書き始める前に、出来事や感じたことをリストアップしておき、その項目を並び替えて構成を整えると、よりスムーズに書き進められます。
転
「転」のセクションでは、物語の流れに変化をもたらすポイントを扱います。ここでは、「承」で触れたエピソードから派生した展開を記述するのが適切です。
「承」の部分で語ったエピソードが引き金となり、自分自身や周囲の環境がどのように変化したか、また、その経験がどのように自身の思考や行動を変えたかを述べます。
その変化によって得られた新たな認識や、それが将来に向けてどのような決意へと繋がったかをまとめることが推奨されます。
結
「結」は文の締めくくりとなります。
ここで、これまでに述べた点をひとつずつ振り返ります。
中学生活の3年間というかけがえのない期間、忘れられない体験や友達とのかけがえのない瞬間。
卒業後の自分がどのように進むべきか、また、どのように生きていきたいかについて自分自身の思いをまとめてみましょう。
独自性を持たせた中学卒業文集のタイトル選び
卒業文集のタイトルに固定のルールは存在しません。
ただし、無難な「中学校三年間の記憶」や「未来への一歩」といった一般的なタイトルは、容易に思いつくものです。
独自性のある、自分だけのタイトルを求めるなら、少し創意を凝らす必要があります。
例えば、クラブ活動に焦点を当てるなら、「◯◯部の激動の三年間」や「最終試合の輝き」、「新人戦の挑戦」、「朝練の日々」、「チームとの絆」、「県大会への道」など、体験した具体的な出来事からインスピレーションを得ることができます。
タイトルに具体的なエピソードを反映させることで、読み手の関心を引き、内容が一目で伝わるようになります。
タイトル案
・最終試合での勝利の瞬間!
・レギュラー奪取への道のり
・早朝練習の苦悩と成長
・敗北から学んだチームスピリット
・◯◯中学◯◯部の初栄冠
・夢への一歩、日本代表への挑戦
これらのタイトルは、その文集がどのような内容を含むかを示し、読む前から興味を引く効果があります。
また、文章を全て書き終えた後に全体を見直し、そこからタイトルを決定するのも良い方法です。
あとがき
卒業文集は、時間が経っても残り続ける記録です。誰のために書くかと問われれば、未来の自分自身のためかもしれません。
数年後に読み返すと、「あの時はこんなことがあったんだ、こんな風に思っていたんだ」と懐かしく感じるでしょう。
中学生活の最終年にしか表現できない思い出や考えを、今のあなたが全力で文字に残し、将来のあなたがそれを読むために記しましょう。
以上、「中学卒業文集の作成ガイド!アイデアの見つけ方、構成のコツ、そしてタイトルの選び方」についてご紹介しました。