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雛人形の秘密:由来とお道具に込められた願い

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ひな祭り

ひな祭りに飾られる雛人形と道具は、ただの装飾品ではありません。

例えば、男雛と女雛は、将来の幸せな結婚を願う象徴として飾られます。このように、雛人形とそれに添えられた道具一つ一つには深い意味が込められているのです。

ここでは、それぞれの人形や道具が持つ独特の背景と、それによって伝えられる願い事を紹介していきます。雛人形を飾る際は、これらの物語を心に留め、祭りの本質を再発見してみてください。

 

 

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雛人形:伝統的な飾り方とその意味

ひな人形を家に飾ることは、お子様の将来への幸福を祈る行為と深く関わっています。この風習は、ひな人形が持つ独特の意義に基づいています。ここでは、ひな人形を飾る背景にある意義について説明します。

 

お子様の幸せな未来への祈り

ひな人形は結婚式を象徴しています。結婚式で中心となる雄雛と雌雛は、天皇陛下と皇后陛下を表しており、わが子が天皇陛下と皇后陛下のような幸せな結婚をすることを願う親の希望が込められています。結婚の形が変わっても、子どもへの幸せな結婚への願いは変わりません。

 

 

お子様の不運を代わりに受ける役割

ひな人形には、災難を代わりに受け取る効果があるとされています。これは、人の穢れを移し紙人形を川に流す古い習慣に由来しています。その結果、ひな人形を飾ることにより、お子様が健康に育つとされています。

 

 

 

 

ひな祭りの飾り分け:各段と人形に込められた意味

ひな祭りに飾られる雛人形には、親王飾りや三段飾りなど様々なスタイルがあります。これらの飾り方には、それぞれにお子様への願いが込められた意味が存在します。

ここでは、雛人形の異なるスタイルやそれに伴うお道具の意味について解説します。ぜひ覚えておいてください。

 

雛人形の種類とその魅力

雛人形には、「衣裳着人形」と「木目込人形」という二つの主要な製法があります。「衣裳着人形」は、木や藁を基にした胴体に衣服と頭を組み合わせて作られる、典型的な雛人形のスタイルです。この製法は、日本の伝統的な人形製作技術を踏襲しています。

一方、「木目込人形」は、桐の木を細かく砕き、それを正麩糊と混ぜ合わせて造形することで、独特の質感を持つ人形が生まれます。このタイプは、サイズが比較的小さく、限られたスペースでも飾ることが可能です。

雛人形の飾り方にも様々あります。例えば、「親王飾り」は男雛と女雛の二体で構成され、シンプルながらも人形の大きさや装飾の細かさにこだわりが見られます。

「七段飾り」は、七段にわたり雛人形や従者、楽器などを持った人形など総勢15体以上を飾り、嫁入り道具なども含めた豪華な飾り付けが特徴です。

その他、「三段飾り」や「収納飾り」といった種類もあり、お子様の幸せと健やかな成長を願う気持ちが込められています。

 

 

 

 

ひな人形は天皇陛下と皇后陛下の結婚式を再現

ひな人形の飾り立てには、各段に配置された人形が持つ独自の象徴性があります。例えば、最上段には天皇陛下と皇后陛下の姿が再現されています。ここでは、各人形がどのような意味を持っているのかを掘り下げていきます。

 

 

 

 

雛人形の各人形が持つ象徴とその意味

雛人形 七段飾り

雛人形の最上段

●天皇陛下と皇后陛下を模した親王と内裏雛

雛人形の最上段を飾るのは、男女の人形で、これらは親王と親王妃、すなわち天皇陛下と皇后陛下をを象徴しているのです。

これらの人形は一般に雄雛と雌雛と称され、配置する際の伝統的な慣習には、京都スタイルと関東スタイルがあります。京都スタイルでは雄雛を右側に、関東スタイルでは雌雛を左側に設置します。

地方によって好まれるスタイルが異なるため、どの方式で飾るかはご家庭で話し合って決めると良いでしょう。

 

 

二段目の解説:三人官女(さんにんかんじょ)

雛人形の二段目は、三人官女になります。この三体は全て女性の人形で、一組となっています。

彼女たちは、宮廷での女官を表し、皇后や姫君の日常生活の世話や雑用を担当していることを象徴しています。日々の生活のサポートから、礼儀や音楽などの教育まで、彼女たちの役割は多岐にわたります。

また、三人官女は幼い頃から皇后の側に仕え、結婚式などの重要なイベントでのサポートも彼女たちにとって重要な任務です。彼女たちは銚子、三方、長柄銚子を持ち、お酒を注ぐ役割も担っています。特に、中央の女性はお歯黒をしており、これは彼女が既婚であることを示しています。

 

 

三段目の解説:五人囃子(五人の楽師)

雛人形の三段目に配置されるのは、五人一組で構成された楽師たちです。これらの人形は「五人囃子(ごにんばやし)」と称され、結婚式における華やかな雰囲気作りに貢献します。

囃子とは、楽器演奏と歌による伝統的な演奏形式を指し、この五人組のうち四人は楽器を演奏し、一人が謡(節をつけ楽器の伴奏なしでうたうもの)を担当します。演奏される楽器には太鼓、大鼓、小鼓、笛があり、これらの組み合わせにより独特のリズムが生まれます。謡を担当する人物は、扇子を手に謡を奏でます。

五人囃子のメンバーは、未成年の男の子たちで構成されており、彼らは幼少期からこの瞬間のために練習を重ねてきたのです。彼らの演奏は結婚式の盛り上がりに欠かせない要素となっています。

 

 

四段目の解説:随臣(護衛役の人形たち)

四段目に登場するのは、護衛役を務める二人の人形、通称「随臣(ずいじん)」です。

この二人は、右大臣と左大臣と呼ばれ、彼らの主な任務は、一段目に位置する男女の雛人形を保護することにあります。特別な機会である結婚式を象徴する場においても、彼らは弓矢を手にしてその役割を果たします。

右大臣は通常、若い男性の人形であり、雄雛側で護衛を担います。一方、左大臣は年配の男性の人形で、雌雛側を守ります。この配置には、雌雛の近くに若い男性を置かないという配慮が反映されています。

 

 

五段目の解説:仕丁(しちょう)

五段目に配置されているのは仕丁です。仕丁とは、古代の徭役(ようえき)制度に基づき、君主が民から無償で労働を求めた慣習を指します。

このため、雛人形の中で仕丁は唯一の庶民の代表として位置づけられます。並んでいる仕丁は三人一組で、彼らはそれぞれ掃除用具や外出に必要な道具を携えています。

掃除用具の場合は、ほうき、ちりとり、熊手を持つことが一般的ですし、外出用具では台傘、靴台、立傘を持ちます。

仕丁の人形はそれぞれ異なる表情をしており、笑顔、泣き顔、怒り顔が表現されています。これは、お子様が多彩な感情を豊かに育むことへの願いが込められているとされます。

 

 

六段目の解説:嫁入道具揃(よめいりどうぐぞろい)

六段目は嫁入り道具(結婚生活に必要な品々)すなわち箪笥(たんす)、食器類、化粧品などを表しています。これらのお道具は、女雛が男雛の家へ嫁ぐ際に必要とされる生活用品を象徴しており、新生活をスムーズに始められるようにとの願いが込められています。

結納金は男性側が提供し、これらの生活用品はその結納金を使って女性側の家族が準備します。

 

 

七段目の解説:御輿入れ道具(おこしいれどうぐ)

七段目では、天皇陛下やその他の貴族が使用する高貴な乗り物、つまりお駕籠や御所車が飾られます。これらは、雛人形の世界における格式高い移動手段を示しております。

配置に厳密なルールはなく、御所車を六段目、化粧道具を七段目に設置しても構いませんが、六段目に嫁入道具揃と七段目に御輿入れ道具を置くことで、雛飾り全体の調和が生まれると考えられています。

 

 

 

 

その他の装飾品と象徴性

雛人形セットには、人形や嫁入り道具・御輿入れ道具以外の装飾品も含まれており、それぞれ特別な意味を持っています。例えば、配置されている赤い布や餅など、これらのアイテムにも深い象徴性があります。以下では、これらの装飾品が持つ独自の意味について説明します。

 

緋毛氈(ひもうせん)

雛人形の下に敷かれる緋色の布を緋毛氈と呼びます。この布は寺院や神社の絨毯として、また結婚式場での使用も見られます。緋色はお子様が健康に育つことへの願いを象徴しており、古来より魔除けの色とされています。

 

 

桜と橘

桜と橘は、それぞれが特定の意味を持つ植物です。桜はその美しさで魔除けや邪気払いの力を持つとされ、橘は冬に花を咲かせることから、長寿や不老の象徴として尊ばれてきました。これらの植物は、お子様の健やかな成長を願って選ばれています。

 

 

菱餅

菱餅は、赤・白・緑の三色を重ねた和菓子で、地域によっては2色から7色と、色のバリエーションが増えることもあります。これらの色は、赤が魔除け、緑が健康、白が清浄を象徴しており、菱餅はお子様が魔除けの保護を受け、健康で清らかに成長することを願う意味が込められています。

 

 

 

 

まとめ

雛人形の背景とその象徴する意味についての説明を終えましたが、この情報は参考になりましたか?

雛人形は、子どもたちの健やかな成長と幸福を祈るアイテムとして位置づけられています。これには、幸運をもたらすとされる様々な装飾が施されている理由があります。

現代においても、形や種類は多岐にわたる雛人形が存在しますが、その基本的な意味合いは変わりません。この伝統的な意味を踏まえつつ、雛人形を飾ることをお勧めします。

そして、雛人形を通じて、子どもたちの明るい未来を心から願いましょう。

 

以上、「雛人形の秘密:由来とお道具に込められた願い」についてご紹介しました。

 

 

ひな祭り
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