「ホワイトデーに贈るプレゼントは?」「女性を喜ばせるアイテムには何がある?」
バレンタインデーでチョコレートを贈るのが一般的なのに対し、ホワイトデーのプレゼントには特定のルールがないようです。
ホワイトデーが間近に迫ると、どんなお返しをすれば良いかで悩む男性も多いでしょう。選ぶ際のひとつの指針になるのは、お菓子が持つ象徴的な意味です。日頃伝えられない感謝や思いをお菓子に託すことで、相手への喜びも倍増するはずです。
とはいえ、ホワイトデーの人気ギフトには、意図とは裏腹のメッセージを持つものも存在します。2024年のホワイトデーは3月14日の木曜日に設定されています。大切なこの日に、誤解を招くようなギフトは避けたいものです。
この記事では、ホワイトデーに贈るお菓子に秘められた意味と、それを贈る際のポイントを各々詳しくご紹介します。
ホワイトデーって何?
ホワイトデーは、バレンタインデーに女性からチョコレートを貰った男性が、お返しとして女性に何かを贈る日です。プレゼントにはお菓子だけでなく、アクセサリーやハンカチなどお菓子以外のアイテムも好まれています。
また、恋人だけでなく、職場や友人間での「義理チョコ」や「友チョコ」のお返しとしても、ホワイトデーのギフトが選ばれることが多くなっており、このイベントはさまざまな形で楽しまれています。
ホワイトデーはいつ?
ホワイトデーは、バレンタインデーからちょうど1ヶ月後の日にあたります。今年2024年は3月14日の木曜日になります。
ホワイトデーの起源とは?
バレンタインデーが西洋に起源を持つのに対し、女性からのチョコレートのお返しとしてプレゼントを贈るホワイトデーの習慣は、実は日本で始まった文化です。この風習は徐々にアジア各国にも広がり、中国や韓国、東南アジアでも一般的な習慣となっています。
ホワイトデーが始まった経緯にはさまざまな説がありますが、その多くは企業のマーケティング戦略によるものです。ここでは、特に広く認知されている起源の話をご紹介します。
起源について
2月14日、バレンタインデーは、3世紀ローマで結婚を禁じられた若者たちの愛を守るために秘密裏に結婚式を挙げたキリスト教の聖人、聖バレンタインが亡くなった日です。彼の死の1ヶ月後、救済されたカップルたちが愛を再確認した日が3月14日のホワイトデーの起源とされています。
この日を記念して、恋人たちがお菓子を交換する習慣を作ったのは、実は日本のお菓子製造業者でした。この習慣に関しては、特に和菓子の老舗である石村萬盛堂や全国飴菓子工業協同組合のような企業が起源とされる説が代表的です。
●石村萬盛堂による起源説
ホワイトデーの始まりの一つとして、和菓子「鶴乃子」で知られる石村萬盛堂が1978年に始めた、チョコレートをマシュマロで包み込んだ新しいお菓子の提案があります。
このお菓子がきっかけで、元々「マシュマロデー」と呼ばれていたこの日が「ホワイトデー」と名を変え、他の産業もこの贈り物文化に容易に参加しやすくなり、現在に至るホワイトデーの形が形成されたとされています。
●全国飴菓子工業協同組合の提案説
もうひとつの主要な説は、「全国飴菓子工業協同組合」によるもので、当時日本でまだ一般的ではなかったホワイトデーにお菓子を贈る文化を、キャンディーを中心に普及させようとした試みです。
この組合は「キャンディーの日」として、百貨店やラジオの広告を通じて積極的に宣伝活動を行い、この取り組みが徐々に浸透していき、現在のホワイトデーの慣習につながったと伝えられています。
ホワイトデーの贈り物の意義は何?
バレンタインデーには通常、女性が男性にチョコレートを送る習慣がありますが、ホワイトデーに男性はどのような贈り物を選ぶべきでしょうか。
ホワイトデーで最も好まれる贈り物は、やはりチョコレートやキャンディーといった甘いお菓子です。贈り物としての選択肢が広がった結果、ホワイトデー専用の商品も市場に登場しており、贈り物のバリエーションは年々豊富になってきています。
必見!ホワイトデーに贈る人気お菓子とその意味
ホワイトデーで選ばれるお菓子には、実は一つ一つに特別な意味が込められています。プレゼントを通じてさらに心を伝えるためにも、選ぶお菓子には注意が必要です。
ここからは、ホワイトデーに贈られることが多いお菓子と、それぞれの背後にある意味について解説します。
●キャンディー
キャンディーの意味は、「あなたが好きです」。
このお菓子はホワイトデーの贈り物として人気があります。その理由は、キャンディーが口の中で長い間甘さを楽しめる点が、「あなたが好きです」という感情と関連づけられるからでしょう。
キャンディーのフレーバーには様々な意味があります。
例えば、「ブドウ味」は「酔いしれるような恋」を、「りんご味」は「運命の相手」を意味します。どのフレーバーも間違いがないため、キャンディーは好意を伝えるのに適しています。
自分の言葉では表現できない感情をキャンディーに託して贈るのも一つの方法です。
●マシュマロ
マシュマロが持つ意味は、「あなたが嫌いです」。
マシュマロはホワイトデーの初期に石村萬盛堂によって提案されたコンセプト、「あなたから受けた愛を私のやさしさで包み返す」というものから始まりました。しかし、時間が経過するにつれて、この意味は「優しく断る」という全く反対のニュアンスへと変わってしまいました。
マシュマロの軟らかさと消えゆくような口溶けが、「優しく断る」という印象を強めた理由かもしれません。広範な層からは愛されるお菓子であるにもかかわらず、誤解を防ぐためにはマシュマロの選択を避けたほうが賢明かもしれません。
●マカロン
マカロンが持つ意味は、「あなたは特別な人」。
他のスイーツと比較しても一段と高級感を感じさせるマカロンは、このような感謝のメッセージを込めるにふさわしいお菓子です。
「特別」という表現は、恋人だけでなく親しい友人にも適用されるので、様々な関係の方への贈り物として選ばれています。
●クッキー
クッキーには「あなたとは友達のままで」という意味があります。
クッキーの軽やかなサクサク感は、恋人というよりは友情を象徴すると捉えられることが多いです。これは、クッキーを選ぶことは、恋愛よりも友達としての関係を望んでいると相手は想像してしまうかもしれません。
また、クッキーは多くの人に配るお菓子というイメージがあるため、これを受け取ると「あなたは多くの中の一人」と解釈されることもあります。
●バームクーヘン
バームクーヘンには「幸せが長く続きますように」という願いが込められています。
このお菓子は、ドイツ語で「木」を意味する「バウム」という言葉から名付けられ、木の年輪のような模様をしています。その一層一層が積み重なる様子が、「続く幸せ」を象徴していると言われています。
結婚式のお礼品としても人気のあるバームクーヘンは、これからもずっと良い関係を続けていきたいという思いを伝えるのに最適なスイーツです。
●キャラメル
キャラメルには「あなたといると安心する」という意味があります。
このお菓子は、ゆっくり口の中で溶け出すミルクと砂糖の組み合わせから作られ、溶けていく過程で甘さとぬくもりを感じさせます。そんなキャラメルの特性が、親密さや心地よさを象徴し、「安心する」という感情を表すようになったのです。
相手との間に築かれた信頼を表すかのように、キャラメルを選んでみるのはいかがでしょうか。
●マドレーヌ
マドレーヌは「あなたともっと仲良くなりたい」という願いを込めたお菓子です。
このお菓子が持つ二枚貝の形状は、その思いの起源となっています。貝がぴったりと閉じ合わさる様子は、互いにもっと親しくなりたいという願望を象徴しています。日本文化では、古くから貝は吉祥の象徴とみなされ、特に二枚貝は和やかな関係のシンボルと考えられてきました。
そんなマドレーヌは、あなたとさらに親密な関係を築きたいというメッセージを伝えるには最適なホワイトデーのプレゼントです。
●チョコレート
チョコレートはバレンタインデーの象徴的なスイーツです。チョコレート自体が持つネガティブな意味は特にありませんが、ホワイトデーの贈り物としては避けた方が賢明かもしれません。
その理由は、バレンタインデーに受け取ったチョコレートをホワイトデーのお返しにすることが、「あなたの想いは受け止められない」と解釈されかねないからです。
義理チョコや友チョコとして日頃の感謝を示す分には適していますが、特別な人へのお返しとしては、チョコレート以外の選択肢を考えるべきでしょう。
●アップルパイ
アップルパイは、特定の人には伝わる洒落た意味を持つギフトです。実は3月14日は、ホワイトデーだけでなく、π(パイ)の日、または数学の日としても知られています。
この日が選ばれた理由は、円周率πを近似する数値「3.14」という数字が、3月14日の日付と一致するからです。この「パイ」という言葉を掛けて、3月14日にアップルパイを贈る習慣が生まれたのです。
実は、ホワイトデーのプレゼント文化がない国々でも、この日にパイを贈る慣習は存在します。ただし、この習慣はそれほど広く知られていないため、ギフトの意味を理解してもらえないこともあります。そのため、プレゼントを選ぶ際は、相手との関係性を考慮することが推奨されます。
意味を持たないが人気のあるお菓子
お菓子を贈る際、すべてが何か特別な意味を持っているわけではありません。
特定のメッセージがないからといって、その価値が低いわけではなく、実際には意味を持たないお菓子ほど気軽に贈れることもあります。
ここでは、恋愛に関連する特別な意味を持たないものの、ギフトとしての人気は高いお菓子を取り上げます。
●和菓子
「和菓子」は年間を通じて喜ばれるギフトです。ホワイトデーが元々西洋の風習であるため、和菓子にホワイトデー特有の意味はありません。
しかし、幅広い年齢層に愛される和菓子は、感謝の気持ちを伝えたい時に最適な選択肢です。
●プリン
「プリン」はその見た目から何か特別な意味があるかのように思えますが、実際には特定のメッセージを持ちません。
女性をはじめ多くの人に愛されるプリンは、価格帯も幅広く、相手に合わせて選びやすい点が魅力です。ただし、賞味期限が比較的短いため、贈るタイミングには注意が必要です。
●ラスク
日本で広く親しまれている軽食としての地位を確立している「ラスク」は、シンプルさが魅力のスナックです。
そのシンプルさから、特別な象徴を持たずに誰にでも気軽に渡せるお菓子として位置づけられています。相手への心遣いを込めたラスクの選び方で、あなたらしい感謝の気持ちを表現してみませんか。
●ケーキ
どのようなお祝い事にも欠かせない「ケーキ」は、ホワイトデーをはじめ多くの特別な日に選ばれる定番のスイーツです。
バームクーヘンのような特定の意味を持つ例外はあるものの、一般的なケーキに深いメッセージは込められていません。
それでも、チーズケーキやチョコレートケーキなど多彩な種類が人気を博しており、意外と知られていない事実かもしれません。
意味を持たなくても、選ぶ際に相手の好みを考慮することで、心から喜ばれるプレゼントとなることでしょう。
スイーツ以外でのホワイトデーのお返しはどうでしょう?
ホワイトデーが始まったきっかけは、お菓子業界のマーケティング活動の一環でした。
しかし、時が経つにつれて、この日にお菓子だけでなく、他の種類のアイテムを贈る習慣も根付いてきています。
ここでは、お菓子以外で人気のあるホワイトデーのお返しのオプションをいくつかご紹介します。
●ハンカチ
ハンカチには「別れ」という意味があります。
中世ヨーロッパの伝承によると、恋人たちが戦場に赴く兵士にハンカチを手渡す習慣がありました。この行為が、別れの象徴と捉えられていたため、以前は恋人同士のプレゼントとしては敬遠されがちでした。
しかし、最近ではこのような古い意味合いを重視しない見方も広がっており、他のギフトと組み合わせて贈るのが一般的になりつつあります。
●指輪
指輪が象徴するのは、「結婚」と「永遠の絆」です。
この深い意味は、エンゲージメントリングから来ています。恋人に与えるプレゼントの中で、指輪は非常に重要な意味を持ちます。結婚という将来の約束を象徴するため、深い愛情と共に結婚を視野に入れている相手へプレゼントするには最適です。
●花
花はホワイトデーの贈り物として特定の意味を持つわけではありませんが、特にバラはこの日に贈る人気のある選択肢です。赤バラは熱烈な愛を象徴し、白バラは純粋さや清らかさを表します。
それぞれの色が持つ独自の意味を考慮して選んだ花束は、受け取る人を間違いなく幸せにする素敵なギフトでしょう。
ホワイトデーに贈る、心からの感謝と愛情
この記事ではホワイトデーの起源や背景について、そして人気の高いプレゼントの意味合いをご紹介しました。
ホワイトデーのプレゼントは、その意味合いに微妙な違いがあることが特徴です。今回挙げたアイテム以外にも、ホワイトデーのお返しに最適なアイテムは数多く存在します。贈り物の選択は意味だけに限らず、何よりも大切なのは相手のことを想う気持ちです。
最高のホワイトデーを迎えるために、まずは自分の心に響くプレゼントを見つけてみませんか。
以上、「【ホワイトデーに贈るスイーツ】その背景に隠されたメッセージとは?歴史と由来に深く迫る」についてご紹介しました。